水車の歴史
「水車(すいしゃ)」を大辞林で引くと、次のように書いてあります。
(1)水の流れる力で、羽根車を回転させ、水のエネルギーを機械エネルギーに変える装置。
○水の汲み上げ、製粉・精米などに利用するもの。
○水力発電で、水を受けて発電機を回す装置。
(2)水路に設け、人が足で踏み回すなどして灌漑(かんがい)用の水を田畑に入れる装置。
水車は、ずっと昔から、緑豊かな自然の中で静かに回り続け、農業用水の揚水や精米・製粉など人々の暮らしを支えてきたんだよ。
水車の数は、明治時代から増え続け、大正末期から昭和初期にかけて全盛期を迎えたそうです。でも、第二次世界大戦後、昭和30年代の高度成長期以降に急減してしまったんだ。少しだけど今でも現役で活用されている水車があるよ。日本のような先進国で水車が多くある国は他には無いようです。
では、今となってはすっかり珍しくなってしまった水車の一部を、これから挙げてみましょう。
いろいろな水車
水車からくり・・・からくり人形舞台の裏で働く水車の力が数十個の歯車や糸車を伝わって人形が動く仕組みだよ。
揚水水車・・・多く使われる水車で、川の水を汲み上げ田畑へと流しだすんだ。
トロミル水車・・・岐阜県瑞浪市にあり、窯業原料を製粉するのに使われるんだ。直径4mを超える大型なもので東濃陶磁器産地における重要な動力源なんだよ。
他にも精米水車、芋洗い水車、線香水車、箱水車、鮭捕獲水車など多くの種類があるよ。